発芽玄米とは
玄米から0.5mm〜1mm程度発芽したものが発芽玄米と呼ばれます。
玄米と比べて柔らかく、通常の白米と同じように炊くことができます。
また、発芽させることで酵素が働き、より栄養価が高くなっています。
お米の仕組み
稲から収穫したてのお米は固い籾殻に包まれています。
通常このまま水につけると、芽がでて、次の稲になるお米の種の状態です。
ここから籾殻をとったものが玄米。この玄米からぬか層と胚芽を3割程度取り除いたものを3分づき、半分程度 5分づき、7割 7分づき、9割 9分づき(胚芽が残る)となり、玄米からぬか層と胚芽を完全にとりのぞいたものが白米となります。
発芽玄米 | 玄米 | 5分づき | 7分づき | 9分づき | 白米 |
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玄米の胚芽部分から発芽したものです。発芽の為に様々な酵素が活性されています。 | 脱穀したお米から固い籾殻を取り除いたものです。ビタミンやミネラルなどの栄養価が豊富です。 | 玄米からヌカ層を約半分とりのぞいた状態。白米より2割増しのお水を加えて炊くと美味しく炊き上がります。 | 玄米からヌカ層を約7割取り除いた状態。1時間以上浸水することをオススメいたします。 | 玄米からヌカ層の約9割を取り除いた状態で、胚芽やヌカ層が少し残っているため、白米より少し栄養価が高くなります。 | ヌカ層のほとんどを取り除いた状態。一般のスーパーなどで販売されている一般的な白米はこの状態です。 |
お米は胚芽の部分から芽が出ますので、胚芽が残っている発芽玄米は籾や玄米から作られます。
また、米ぬかは白米にする過程で削られた種皮や胚芽などが粉になったものです。 |
もみ発芽玄米は芽吹きのときに、約50種類以上の酵素が動いています。
酵素とは
現在発見されているだけでも約3,000種類もある酵素。
大きく分けると、人の身体の中にもともとある酵素「体内酵素」と身体の外から取り入れる「体外酵素」があります。
人の体内にもともと存在する酵素「体内酵素」
- ・消化酵素
- 食事をした際、食べ物を分解し、身体に吸収できるエネルギーに変化させます。
- ・代謝酵素
- 消化酵素により変換されたエネルギーを各細胞に届け、生命活動を行います。
これらの酵素は、加齢とともに生成が低下するといわれています。
食べ物など身体の外から取り入れる酵素「体外酵素」
- ・食物酵素
- 食材や、発酵食品に含まれる酵素。胃で消化されてしまいますが、食べ物の吸収や消化を高め、体内の酵素を活発化させる働きが期待できます。
実は、1つの酵素でできることは、1つの仕事のみです。
例えば、有名な酵素の唾液に含まれる「アミラーゼ」ですと、働きは「デンプンを分解してブドウ糖などのエネルギーに変換する」こと。
この働き以外、タンパク質の分解や他のエネルギーへの変換は行えません。
発芽玄米は、約50種類以上の様々な酵素の働きによって発芽しますので、玄米の状態ではそ消化吸収しきれなかった成分も、発芽時の酵素の働きにより消化吸収しやすくなったり、栄養成分が増えたりするのです。
発芽玄米に含まれる酵素・栄養価
成分 | 期待される効果 |
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GABA(ガンマ−アミノ酪酸) | 血圧を下げる 中性脂肪を抑える 肝臓・腎臓のはたらきを高める 神経を鎮める |
イノシトール | 脂肪肝・肝硬変を予防する |
フェルラ酸 | 活性酸素を除去する |
トコトリエノール | 活性酸素を除去する コレステロールの増加を抑える |
カルシウム | 骨粗しょう症を予防する |
マグネシウム | 心臓病を予防する |
ガンマ・オリザノール | 自律神経失調症・更年期障害の緩和 |
食物繊維 | 便秘・大腸がん・高コレステロール血症の予防 |
発芽玄米になるまで
発芽玄米になるためには、玄米を発芽させないといけません。
玄米を発芽させるには2つの方法があります。
通常の発芽方法…玄米発芽
脱穀をして、籾殻をとった玄米の状態で水につけ発芽させます。
基本的にぬるま湯に長時間つけることで、玄米にしっかり吸水させ、発芽できる状態にします。
この際、水に雑菌が増えやすくなり、臭いの原因となることがあります。
また、籾をとってから時間がたったものですと、種としての働きが弱くなり発芽しにくくなります。
平野ファームの発芽方法…もみ発芽
稲を発芽させ苗を作るのと同じく、自然の生理現象で籾がついた状態で発芽させます。
玄米発芽と違って、籾付きのままお米を保存している農家だからこそできる発芽方法です。
積算温度100℃で4日以上かけてゆっくり発芽しています。
籾をとってしまうと、お米はどんどん劣化してしまいますので、この状態で発芽させることで、玄米で発芽させるよりもお米の栄養価や美味しさ、鮮度を保ったままの発芽玄米となります。
また、この方法で発芽させたものはGABAと呼ばれる成分が多く、栄養価が高くなります。
発芽玄米の詳しい栄養価は発芽玄米の栄養価をご確認ください。
玄米と農薬
一般的には、お米の発育を妨げる雑草や、お米を食べてしまう害虫の除去に農薬を使用します。
農薬は籾殻からしみ込み玄米にも付着します。
皆様に安心して美味しくてべていただける様、良質な完熟堆肥と土つくり肥料を併用して地力増進を図り、適正な深耕・排水の改良によって根の活力を強くし、病害虫にかかりにくい健全な稲作りを行っております。
発芽玄米の臭い
発芽玄米の臭いが気になることがあるかと思います。
これは、発芽させる際、水などに繁殖した雑菌や、付着しているほこりなどが原因となっています。
また、発芽させる際にお米がもう吸水できない状態になっても水に浸し続けることも原因の一つです。
その他にも、つけている水が発酵することですこし酸っぱい臭いがすることがあります。
平野ファームではこういった臭いをできる限り抑える様、独自の製法で発芽させていますが、それでも自然発芽の際に発生する発芽臭があります。
気になる方は、白米とブレンドすることで臭いが軽減されますので、お試しください。
玄米のおいしい炊き方はこちらのページでご紹介しています。
平野ファームの発芽玄米
平野ファームオリジナル発芽玄米 焙煎みらくるげんた
オリジナル発芽玄米 みらくるげんたをゆっくり焙煎したものになります。
口当たりが柔らかく、香ばしく美味しくいただけます。
また、焙煎することで、玄米の固さが軽減されますので、発芽玄米をお試しの方で「もうすこし柔らかい方が好み」という方にもオススメです。
平野ファームオリジナル みらくるげんた25
今まで白米を食べていたが、発芽玄米に興味がある方や、もっと手軽に美味しく発芽玄米を食べたい方にオススメの、オリジナル発芽玄米 みらくるげんたと、おぼろづき精米 のブレンド米になります。
どちらも同じ環境で育ったお米ですので、相性もばっちりです!
通常ですと、玄米を先に浸水させたり、白米と合わせて計測したり、お水を調整したり・・・・といった手間がありますが、こちらは炊飯器でいつもの白米と同様の手順で炊飯するだけでOKです。